わが国古代木造彫刻の最高傑作として知られる奈良・法隆寺の百済観音の想定復元（デジタルアーカイブ）画像が完成した。百済観音は剥落が激しく、その色彩再現は不可能と考えられていた。しかしながら、カラー写真に残存する僅かな情報を、最先端の画像処理技術で解析し、類例・既存資料等を用いた総合的なデータ分析と調査により、その想定復元が実現した。完成画像は高精細映像によるデジタルアーカイブソフトに収録され、1997年12月、東京国立博物館で開催されたハイビジョン・ビックバン'97「百済観音いま甦る飛鳥の色」において公開された。